2012年9月5日水曜日

Write There Write Now (2012/09/01):グローバルエリートは目指すな?!ちょっとドキッとした記事。


もともとは今回はシンガポール事情について書こうと思って記事を準備していたのですが…今朝、ひょんなところから、ドキッとする記事を読んだので、思わずそちらに心が動いてしまいました。

といっても怖い話を読んだのではなく、大石哲之さんという人のブログの記事を読んだだけです。(全く面識なく、恥ずかしながらブログも今日初めて読ませていただきましたが、いつかお会いしてみたい面白そうな方のようです。)

「グローバル人材の幻想ー青い鳥を追いかける前にファンタジーから目を覚ませ」

というタイトルの記事なのですが、どんな内容かというと、要するに、少なくとも幼少期を海外で過ごしたレベルではないと、グローバルになんか活躍できない、という内容のものです。

『グローバル人材の話とは、実は子供の教育の話』、と同氏は言っております。大学ぐらいから海外にノコノコ出て行った人は、英米人の隙間で生きるぐらいのグローバルなら出来る。


経営というのは難しい。だから海外に出てグローバルエリートを目指すならコトバは出来ずとも技術で勝てるようなデザイン、建築、スポーツなどの技術系を目指すべし。

当然、ドキッとする理由というのは、彼の言うことにうなずけるからです。
確かに英米ではいわゆるエリート校やボーディングスクールがあり、そこへわんさかエマージングマーケット含め海外の子供たちが送り込まれる。ここからすでに日本人はグローバルエリート育成に出遅れているという悲観的な考え方もできる。

英語だって、ちょっとやそっと出来てもだめ。ネイティブレベルでなければ話しにならない。欧州になれば、複数か国語しゃべれて当然でもある。


き、厳しい…。しかし、これが現実なのです。

だけど、日本にこもる必要はない。
大石氏は、無理なことをするよりも、アジアエリートを目指そうではないか、と関連記事で提案していますす。(http://tyk97.blogspot.jp/2012/05/30.html

具体的には、
①アジアで商売できる「アジアネイティブ」「和僑」、
あるいは
②日本とアジアをつなぐ「グローカル人材」
を目指そう、と言っています。

ここまでは比較的良く聞く話だとは思いますが、分かりやすかったのがグローバル化の中で「日本人メリット」「知識集約的」な仕事がこの「グローカル人材」がフォーカスすべき職業エリア、と具体的に図解してある点(図はリンクからご確認ください)。

彼は、グローカル人材がフォーカスすべき顧客層も、「日本市場」としています。

自分自身を振り返れば、最初の米企業時代は「どれだけ日本人であることを捨てて相手の土俵に立つか」ということをやってきました。確かにそれでも成果を出すことはできるし、比較的フェアな会社であれば、ある程度のところまで行く。でも会社のトップは、まだ自国のマイノリティをプロモートすることさえままならないレベル。外国人が本当に戦える場所は限られている。

次いで入った日系企業では、ポジションとしては限定的だったけれども、そもそもの日本人であることがプラスになり、加えて海外市場を知っているとか市場分析ができるとか、語学が出来るとか、確かに自分が付加価値を提供できる枠が広がったのも事実。(もっとありがたがるべきだったかな。)

ドキッとした理由もそこで、これまでは当然のように「日本人枠で勝負しない」ことを自分に強いしていたところがあったことに気がつきました。修行としては良かったけれども、これからのことを考えると自分も作戦を考え直す必要があるな、と思った次第です。

自分の気づきについて述べるにとどまってしまいましたが、皆さんにとっても今日の記事紹介が何かの役に立てば幸いです!

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【今回参考にさせていただいた記事】

<大石哲之さんのブログ>

「グローバル人材の幻想ー青い鳥を追いかける前にファンタジーから目を覚ませ」

「グローバル人材ではなくアジア人材を目指せー30歳からキャリアを考える人のためのヒント」
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