2012年9月19日水曜日

【本の紹介】『The Social Animal』

おすすめの本『The Social Animal』の日本語版が出ていたのでご紹介までに。
和訳版は『人間の科学』ってタイトルにしたのか〜。うーん。

(六本木ライブラリーの小林麻美さんのコメントが日経ウーマンに掲載されていましたのでリンク貼りました。)

http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20120515/124941/

2012年9月6日木曜日

Write There Write Now (2012/09/06):読んでいない本について語る技術


以前、『どうやったら読んだことがない本について語ることができるか』("How To Talk About Books You Have't Read")というタイトルの、フランス文学教授でもあるフランス人が書いた本を読みました。

(フランス人っぽいなあ…と思いつつ。)

ちなみに、読んだことがない本について語るのは大学教授が得意とする分野などと自嘲のコメントもありつつ(「大学で文学を教えているという職業柄、読んだことがない本についても残念ながら語らざるを得ないこともしばしばで…」)

何はともあれ。

著者が指摘していた点として特に記憶に残っているのは、本が書かれたコンテキストを理解すれば、全ページ読まずとも適当にチラ読みする、あるいは読んだ人の話を聞くだけで本のポイントが理解でき、よってあたかも熱心に読んだかのような口調でその本について語れるということ。

筆者曰く、
「読書を趣味とする人は多いものの、読むのには時間がかかる。しかし現代人は忙しい。だったら読まずとも語れるなら、あるいは読まずとも人が言っていたことを借用してあたかも読んだかのように振る舞えるならば、なぜわざわざ本を読む必要があろうか(いやない)」。
「そもそも読書自体は面白くない。」
「本物の読書家は、読むこと自体ではなく、その文学について考えることを重要と考える。」
「一冊の本について熟知することではなく、その本が文学全体の中でどのような位置づけにあるか、ということが最も重要。」

そうか、コンテキストさえ理解すればいいんだな。しめしめ。
と、私のような怠け者で愚か者はつい浅はかにも思うわけです。

しかし、1分考えたら、待てよ、と思うのです。

このコンテキストを理解する、ということが実は非常に幅広い知識や経験を要します。

そもそも、どうやってそのコンテキストとやらを理解できるレベルの情報を集めることができるのか?

もちろん、科学的な分野の本であればベーシックな理論を知ることが必要ですし、多くの場合は専門分野に加え、歴史や文化など社会学的な要素、加えて学者などでも誰と誰の意見・見解が対立しているかという力関係の理解さえも要求されます。

つまり、真面目に考えると果てしない知識の旅なわけです。

インテレクチャル・ショートカット。そんなもの、本当にあるのか。

この人…、実は最高に威張ってるんじゃなかろうか?!(やっぱフランス人!!)

と疑いを持ち始めました。

知的訓練というのは、一夜漬けの世界ではない。死ぬほど本を読んでも、一歩下がって世界を客観的に見れなければ、多分情報はネットワーク化しない。

それでもくじけずに少しづつでも何かを学ぼうと思い、自分を励まし続ければ、死ぬまでには「読まなくたって分かる」とかっこいいことを私も言えるようになるのでしょうか…。

コンテキストを理解する。
ここまでアジアに関して無知に近い状況だったので、この言葉がアジアに来てからどっしりと重く感じており、急がば走れで急ピッチに情報収集や勉強をしています。
早くアジアについても自分の言葉で語れるようになりたいです。


-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
【参考/おすすめ図書】
How To Talk About Books You Have't Read
by Pierre Bayard


-----------------------------------------------------------------------------------------------------------------
発行元:Analyze + Summarize
Copyright(C)Analyze + Summarize
無断での転記引用はお断りしています。

2012年9月5日水曜日

【記事リビュー】海外でのM&Aを成功させるには(McKinsey Quarterly - A yen for global growthの抄訳とコメント)


海外でのM&Aを成功させるには ー 
A yen for global growth: the Japanese experience in cross-border M&A (McKinsey Quarterly August 2012)

------------------------------------------------------------------------------------------------------------
【参考記事の紹介
タイトル:A yen for global growth: the Japanese experience in cross-border M&A
出典:McKinsey Quarterly August 2012
原文:英語
------------------------------------------------------------------------------------------------------------

【記事の抄訳
(注!あくまでも内容を簡単にまとめたものである点、ご了承ください。
一語一句知りたい方は、是非原文にチャレンジしてください!)

昨今の円高と国内市場の低迷を背景に、日系企業の海外事業拡大の傾向が強まっている。実際、ここ数年で海外市場での買収案件が急増しており、1990年代のピーク時を超える勢いとなっている。過去の海外事業買収の失敗という痛い経験がなければ、実際はもっと多くの海外買収が行われたと考えられる。

買収後の子会社の組織的な位置づけに関する問題、子会社の特性や違いを理解せずに日本本社のやり方を押し付ける、買収先の社員に対する配慮の欠如、買収直後のインテグレーションにおけるリーダーシップやスキルの欠如など、 グローバルM&Aを担当する日系企業側のトップマネジメントは海外買収におけるハードルを十分理解している。

しかし、 ビジネス文化、マネジメント文化の根本的な差異から起きる問題もある。
日系企業に買収された企業で勤務する外国人にインタビューを行った結果、以下のポイントが挙げられた。

①ハンズオフアプローチ
買収先は自由を求めるだろうという思い込みがあるためか、ハンズオフのアプローチを取ることが多い。そのため、買収された側にとっては期待していた親会社のリソースやケイパビリティのフル活用が難しい。

②曖昧なパワーストラクチャ
誰が社内でのキーパーソンか見極めるのが難しいため、関係構築が難しい。

③中間管理職による本社連携の妨害
実際に子会社との橋渡しを行うのは本社の中間管理職であり、トップへのインプットをスクリーニングする。そのため、子会社からの依頼や希望が本社CEOに対して届いていないなど、情報共有の面で問題がある。

④外国人であることがキャリアの妨げとなること
日本の組織で昇進していくことは難しいと感じられ、給料や待遇には満足していても会社を去って行くものが多い。

⑤詳細事項への執着
日本人の詳細事項へのこだわりに抵抗感を感じる外国人トップも多い。買収の際のデューディリジェンス項目の多さに加え、外国人トップは買収後も細かいデータを執拗に要求されることを嘆く。

⑥買収後のプラニングの欠如
買収契約締結直後、どのようにインテグレーションを行うかについて具体的なアーキテクチャが準備されていない。トランジション時のガバナンスや意思決定プロセス、リソースアロケーションなど、経営にクリティカルな問題が十分話し合われないままになることが多い。

⑦買収締結後、突如よそよそしい態度を見せる
ネゴシエーション中は密に連携しフレンドリーだった日本側のカウンターパートが買収締結後、突然他人行儀になる。日系企業のみに限ったことではないが、日本人は基本的に礼儀正しいため、買収後の変化が特に顕著に感じられる。

上記のような海外買収の落とし穴を回避するには、4のアプローチが考えられる。これらのアプローチをうまくミックスして取り入れることが重要。

①メンタリングやリーダーシッププログラムを実施し、タレント育成を合同で行う(トップマネジメントレベルでのインテグレーション)
スズキのインド事業、武田製薬の米国事業などでは導入されているアプローチ。

②買収先とのコーディネーター部門を設ける(部署レベルの対応)
日立建機はインドのタタ自動車との合弁会社で導入

③買収先においてトレーニングや組織変革を行う部隊を設ける(実働部隊のインテグレーション)

④本社の企業文化が子会社組織全体にも行き届くよう、カルチャーインフュージョンプログラムを実施する(会社レベルでのインテグレーション)

スズキはインドでは異例である、社長が一般食堂で食事する点、社長以下全社員が同じユニフォームを着る、トップと一般社員との差別のない企業文化をインドでも定着させ、また日本で行っている朝の体操もインドで導入した。

今後も成長していくには、日系企業は必然的に海外市場への拡大が必要となる。自社の強みや市場のバリュードライバーを考慮し、買収後の指針や計画を明確に持つことが海外買収の失敗を回避することにつながる。

---------------------------------------------------------------------------- 
【A+Sのコメント】 

このマッキンゼーの記事は、海外買収に際し、日系企業がよくやらかしてしまう失敗と対応策について記載しているが、 個人的にも米系企業での勤務経験から、欧米側のコメントも多少理解ができたような気がする。私が以前勤務していた米系企業はFortune 10入りするマンモス企業。他分野で事業を展開しているコングロメレートだ。最近では少し数が減ってきたものの、以前は鬼のように買収ばかりしていた時期もある。

この会社では、買収後のインテグレーションをリードする、インテグレーションリーダーは花形ポジション。将来的に買収先を含む拡大された事業のトップポジションに着任する可能性が最も高い。インテグレーションをスムーズに行うことは容易いことではないため、トップへの登竜門として活用されているのだ。

このように鼻息荒く買収慣れした企業が、買収後ハンズオフであることはほぼない。マッキンゼーが提案していた4点の、少なくとも3点は導入されていました。

ところで、ハンズオンであるということは、必ずしもマイクロマネジメントし、些細な点でも意思決定に口を出すということではない。ハンズオンというのは、そもそも買収したときの目的を達成するため、最適と思われる方法で着実にインテグレーションの駒を進めていく、という意味だ。もちろん、とやかく言わないとことが進まない場合はマイクロマネジメントすることも方法の一つだが、統合後のビジョンや買収した事業の取り込みのブループリントがあるかどうかが大きな鍵だ。

そう考えると、先ほどの記事で挙げられていた、日系企業がおかしがちな失敗①のハンズオフである理由は、⑥のプラニングの欠如と関連があるように思える。

というより、短いながらも日系企業に勤めた経験から感じる日本側の事情とはこうなのではないか、と思う。

⑥買収後のプラニングの欠如
(海外事業運営経験が欠如、具体的なビジョンがなく買収を実施、そもそも海外事業を取り込める社内体制やリードできる人的リソースがない、など)
②曖昧なパワーストラクチャ
(誰が実際買収後に責任を持ってインテグレーションを実施するかが不明瞭なまま買収後のインテグレーションがキックオフされる)
①ハンズオフアプローチ
(とりあえず買収先に任せて、本社側では中間管理職に委ねる)
③中間管理職による本社連携の妨害
(戦略的思考というよりは、自分と本社トップとの関係性を中心に動くため、無意識的に、あるいは意図的に情報操作をしてしまう)
⑤詳細事項への執着
(しかし、本社トップに質問されたら答えられるよう、詳細事項まで性格に把握しておかなければならないという状況にあり、細かい点のバックアップをしたがる)

ついでに①~⑦の全項目に触れるという意味で上記に挙げなかった2点についても触れるとすると…

 ④外国人であることがキャリアの妨げとなること、これは日本企業の国際化が限定的であるという問題が原因であり、買収先、本社に問わず見られる現象。

⑦買収締結後、突如よそよそしい態度を見せる、という点だが、おそらく当初の礼儀正しさとのギャップも大きいとは思うが、その他、例えば、日本人の傾向として反対意見をパーソナルに受け止めるところがあるため、経営判断として厳しいことを突きつけることが相手にとっても同じようなパーソナルなことに感じると考える傾向があり、人間関係がゆがむのはいたしかたないと思っている節があるように思える。

おそらくこれからは、大企業のみではなく中小企業も海外市場に成長を求めることになるだろう。海外事業展開というのは非常に難しく、熟練のM&Aプレイヤも失敗することがある。

ただ、非常に単純化して生活レベルに落とした言い方をすれば、主婦だってスーパーで1000円の牛肉を買う時に、今晩はこれにしよう、と思うわけである。プランがあっても不成功に終わる買収もあるから、プランがなければなおさらだ。肉なら冷凍しておけばよいが、生ものの企業や事業はストップ することはできない(できるがもちろん売上が削減に至るだけ)。

海外に行かなければ今後の成長はない、という焦りがあるのは当然だ。ただ、プロダクトやサービスなどの分かりやすい部分でのマッチに加え、徹底的なターゲット市場情報収集、その国のビジネスガバナンスモデルの理解や、買収先の企業文化、そのような見逃されがちな部分でのナレッジが合併のスピード感を司るのではないか。

は〜。グローバルの事業展開は奥が深いぜ〜…。

------------------------------------------------------------------------------------------------------------
発行元:Analyze + Summarize
Copyright(C):Analyze + Summarize
※無断での転記•引用はお断りしています。

Write There Write Now (2012/09/01):グローバルエリートは目指すな?!ちょっとドキッとした記事。


もともとは今回はシンガポール事情について書こうと思って記事を準備していたのですが…今朝、ひょんなところから、ドキッとする記事を読んだので、思わずそちらに心が動いてしまいました。

といっても怖い話を読んだのではなく、大石哲之さんという人のブログの記事を読んだだけです。(全く面識なく、恥ずかしながらブログも今日初めて読ませていただきましたが、いつかお会いしてみたい面白そうな方のようです。)

「グローバル人材の幻想ー青い鳥を追いかける前にファンタジーから目を覚ませ」

というタイトルの記事なのですが、どんな内容かというと、要するに、少なくとも幼少期を海外で過ごしたレベルではないと、グローバルになんか活躍できない、という内容のものです。

『グローバル人材の話とは、実は子供の教育の話』、と同氏は言っております。大学ぐらいから海外にノコノコ出て行った人は、英米人の隙間で生きるぐらいのグローバルなら出来る。


経営というのは難しい。だから海外に出てグローバルエリートを目指すならコトバは出来ずとも技術で勝てるようなデザイン、建築、スポーツなどの技術系を目指すべし。

当然、ドキッとする理由というのは、彼の言うことにうなずけるからです。
確かに英米ではいわゆるエリート校やボーディングスクールがあり、そこへわんさかエマージングマーケット含め海外の子供たちが送り込まれる。ここからすでに日本人はグローバルエリート育成に出遅れているという悲観的な考え方もできる。

英語だって、ちょっとやそっと出来てもだめ。ネイティブレベルでなければ話しにならない。欧州になれば、複数か国語しゃべれて当然でもある。


き、厳しい…。しかし、これが現実なのです。

だけど、日本にこもる必要はない。
大石氏は、無理なことをするよりも、アジアエリートを目指そうではないか、と関連記事で提案していますす。(http://tyk97.blogspot.jp/2012/05/30.html

具体的には、
①アジアで商売できる「アジアネイティブ」「和僑」、
あるいは
②日本とアジアをつなぐ「グローカル人材」
を目指そう、と言っています。

ここまでは比較的良く聞く話だとは思いますが、分かりやすかったのがグローバル化の中で「日本人メリット」「知識集約的」な仕事がこの「グローカル人材」がフォーカスすべき職業エリア、と具体的に図解してある点(図はリンクからご確認ください)。

彼は、グローカル人材がフォーカスすべき顧客層も、「日本市場」としています。

自分自身を振り返れば、最初の米企業時代は「どれだけ日本人であることを捨てて相手の土俵に立つか」ということをやってきました。確かにそれでも成果を出すことはできるし、比較的フェアな会社であれば、ある程度のところまで行く。でも会社のトップは、まだ自国のマイノリティをプロモートすることさえままならないレベル。外国人が本当に戦える場所は限られている。

次いで入った日系企業では、ポジションとしては限定的だったけれども、そもそもの日本人であることがプラスになり、加えて海外市場を知っているとか市場分析ができるとか、語学が出来るとか、確かに自分が付加価値を提供できる枠が広がったのも事実。(もっとありがたがるべきだったかな。)

ドキッとした理由もそこで、これまでは当然のように「日本人枠で勝負しない」ことを自分に強いしていたところがあったことに気がつきました。修行としては良かったけれども、これからのことを考えると自分も作戦を考え直す必要があるな、と思った次第です。

自分の気づきについて述べるにとどまってしまいましたが、皆さんにとっても今日の記事紹介が何かの役に立てば幸いです!

------------------------------------------------------------------------------------------------------------
【今回参考にさせていただいた記事】

<大石哲之さんのブログ>

「グローバル人材の幻想ー青い鳥を追いかける前にファンタジーから目を覚ませ」

「グローバル人材ではなくアジア人材を目指せー30歳からキャリアを考える人のためのヒント」
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
発行元:Analyze + Summarize
Copyright(C):Analyze + Summarize
※無断での転記•引用はお断りしています。

Write There Write Now (2012/09/05):ほんとむずかしい「ラー」〜


シンガポールに引っ越してきて1週間弱。
海外生活が長いので多少の訛りは問題なくこれまで生活してきましたが、このシングリッシュことシンガポール英語が正直ここまで理解できないとは。
特に、どうでもいい、適当な会話が一番訳が分からない。
ま、適当だからどうでもいいんじゃない?という考え方もありますが、タクシーの運ちゃんや店の人などがスモールトークをしてくるときに何を言っているか分からぬ…。ま、まさかのコトバの壁…?

いったい彼らは何を言ってるのさ?と、シングリッシュについて少し調べてみました。Wikipediaには親切にもシングリッシュ用語のリストがありましたが、一例を紹介。

*double confirm = 何度も確認すること
*jerorize = チャラにすること、0点をつけること (zero+rize?)
*Merlion = 吐く(マーライオンですね…)
*Can can = 出来る(を強調)

などと「あ、うん、言いたいことは分かるよ」っていうものから、

*zai = (何かに)秀でていること
*pok kai = 破産する
などと、中国語やマレー語を取り入れており、外国人には理解不能な音まで登場。結構リストを見ていると面白い。

「語学はフィーリングだよ、フィーリング。」これを実践している人たち。リストアップされているということは、「一般化した語彙」であるはずだが、彼らの英語は自分のいいたいことを自国語を混ぜながら話しているという状況に近いように思えてくる。

先日、シンガポール文化講座を受けたが、いわゆるシングリッシュの王道である「ラー」を文末につけることはシンガポール人しか許されない、先生はという。
外人が
「You are stupid, la」(おばかさんだラー)と言ったり
「I'm tired, la」「疲れたラー」
と言っても、この「『ラー』の不思議なニュアンス」をうまく伝えられないのである。
だから、「ラー」「ラー」言うのは辞めましょう。
…と、(白人の)先生は言う。

しかし、そりゃああなたは大きなドイツ人だから、どう考えても「ラー」は違うでしょう。
でも私はアジア人だしっ。
と、つい思うわけです。

そういうことで、試しにタクシーで「ラー」を使ってみた。もちろん、どう使うか分からないので、適当「ラー」。

私:「アートミュージアムに行きたいんだよ。時間かかるかラ~?」
タクシーの運ちゃん「□△※→♡」
私:「いや道は私には分からないラー…」
タクシーの運ちゃん「(爆笑)*@#$%^&*(()+=」

(ちなみに、これまではタクシーの運転手さんは非常に不機嫌で、行き先を言っても無視して発車する人が多かったのに、この時はたまたま明るい運ちゃんだった。)

Googleマップを見せて目的地には着いたが、通常VISAカード払いができるのに自分の機械はローカル銀行発行のカードしか受け付けないと、支払いに問題が。現金ない!となり、タクシーでATMを探し回るはめに。
タクシーの運ちゃんはなぜかこのハプニングで大盛り上がりとなり、理解不能なコトバを交えながら「いや~、この機械は来週新しいのに変えるからさあ~」「あの銀行なら大丈夫なんだけど、こっちは外国のカードはだめだね~」などといろいろとローカル情報を教えてくれた。
そして最後に運ちゃんは、「じゃ、楽しんでラー」といって去って行った。
使えそうで、使えない、この「ラー」。でもローカルの人が随所にこの音を挟んでくるのが聞き取れるようになってきた。

日本人もシンガポール人ぐらい思い切って好きな様に英語を話せばいいのに、と思う今日このごろ。


------------------------------------------------------------------------------------------------------------
【参考記事】
Wikipedia - Singlish Vocabulary
------------------------------------------------------------------------------------------------------------
発行元:Analyze + Summarize
Copyright(C):Analyze + Summarize
※無断での転記•引用はお断りしています。